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天地人

NHK大河ドラマ「天地人」が終わった。

史実とかなり違うとか、

え~それはちょっとなぁ~とか、

それでいいのかい?

など、いろいろとあったが、結局最後は、ドラマ前半と同様に目頭を熱くさせていただいた。

終わってみれば、あれはあれでいい、という気持ちになってしまった。

客を泣かせてしまえば、全ては丸く納まってしまうのである。
「涙」は全てを浄化し、その場をとりあえず納めてしまう。

この「作用」を熟知し、それを効果的に使用したのは、今回の女性脚本家ならではの「技」である、と私は思う。

女は「涙」という武器の自在に扱うものだ。
事にそれに関して、男が女に勝てない所以の一つは、そこにあると思う。

ところで、このNHK大河ドラマ「天地人」は、新潟県人が「直江兼続を発見した事」に意義があるのではないかと思っている。

恥ずかしながら、私は新潟県人でありながら、実は「直江兼続」を知らなかった。
「上杉景勝」も知らなかった。「上田衆」も知らなかった。

「上杉謙信」くらいしか知らなかった。

だから、私にとっては「再認識」と言うより、正に「発見」だったのである。
こうした「発見」は、私だけではなく、多くの新潟県人に当てはまる事ではなかろうか。

また、史実に沿うかどうかは別として、

今回の大河ドラマや、先回の大河ドラマ「篤姫」のように女性脚本家ならではの、「泣かせる」ストーリー、そして人物像は非常に影響力が大きいと感じる。

今、第一生命経済研究所の推計によると、20~30代の女性による歴史関連市場は最大700億円に達するという。

ちなみに、目薬の市場規模も700億円に達するという。

「涙」の市場規模と、歴史関連の市場規模がほぼ同じなのは、あながち偶然ではない・・・。

って言うか、やっぱり偶然だと思う。

Tentijin

火坂雅志 著 / NHK出版

「天地人 上巻」

高千代「兼続」大吟醸

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