猫狂想曲 2
猫が帰って来た事に困った一方で、無事に生きていてくれたのか、
と、私は安堵した。
しかし、ウチでは飼う事は決してできない。
今度は、子供達と一緒に梅林公園の先の山に入り、途中の林道に猫を置いてきた。
「うちはね、食べ物を扱っているお店屋さんだから、猫は飼えないんだよ」
と、ヨメさんが子供達に言ってきかせた。
今回は、さつま揚げを土産に持たせた。
猫がさつま揚げを食べているのを見届けて、
「じゃぁな、達者で暮らせよ」と言って、私達は車で立ち去った。
今度こそ、お別れだ。
帰りは、梅林公園をぐるっと回って観て来た。
梅の花がほぼ満開だった。
春の日の昼の青空に、白やピンクの梅の花が鮮やかに冴え、僅かながらも、猫の事を忘れさせてくれた。
その日の夕方、従業員の女の子と私の母親が、買い物に来ていた隣の佐藤さんに、事の顛末を話した。
「もし、その猫が帰ってきたら、もう3回目なんだから、だったら私が飼ってあげるわ」
と、超意外な事を、佐藤さんは言った。
佐藤さんちには、すでに飼っている猫もいる。
「え?いいの?でも、多分帰ってこないから大丈夫らて、アハハハ」という会話をしたらしい。
ところが、その夜、閉店間際になって、にゃーにゃー言いながら、あの猫がまたやって来たのだった。
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