猫狂想曲 3
アルバイトの高校生の女の子が、
「猫です!」
と、叫んだ。
三度、猫が戻ってきた事に、私達は無事であった事への安堵と、やっぱり困ったもんだという複雑な気持ちになった。
仕方がないので、20時を過ぎていたが、佐藤さんの家に猫を連れていった。
佐藤さんは、えっ?本当に来ちゃったの?みなたいな顔をしたが、自分自身がそう言ってしまった手前、後には引くに引けない状況になってしまった。
「まぁね、ここまで帰ってくるんだから、ひょっとしたら『招き猫』かもしれないよ」
と、佐藤さんは私の心をくすぐるように言った。
そして、とりあえず一晩、佐藤さんの家で預かってもらうことにした。
私は安心して、閉店のために倉庫に商品を片付けはじめた。
するとあの黒い猫が、佐藤さんの家から出てきて、私の足元に寄ってきた。
「早く家に帰りな」と言って、私は猫を外に出し、シャッターを閉めた。
冬の12月のようにシンと底まで冷たい夜だった。
こんな寒い夜に、猫に帰る場所が出来て、私は安心した。
ところが、翌日、その黒い猫が今度は、にゃーにゃー言いながらから堂々と、店の正面の自動ドアから入って来たのだった。
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